素足で歩いたときのやわらかな感触や、ほのかに香るい草の匂い。
畳のある空間には、洋室とはまた違う心地よさがあります。
かつては和室の象徴だった畳ですが、近年は住まいのスタイルに合わせて取り入れ方も多様になりました。リビングの一角に設ける小上がりや、洋風の空間に調和するデザイン畳など、現代の住宅に合うかたちで「畳のある暮らし」を楽しむ住まいが増えています。
くつろぎの場として、家族が集う場所として、あるいはちょっと横になれる場所として。
住まいの中に畳があることで、日常の過ごし方にやさしい余白が生まれます。
今回は、そんな畳スペースを上手に取り入れた住まいをご紹介します。
増築された畳スペース
リノベーション後の住まいでは、新たに畳スペースを設けました。
リビングの中にありながら、一段高い小上がりとすることで、ゆるやかに空間を分けています。
正面の窓の外には立派な桜の木。
春には、畳の上でくつろぎながら花を眺めるひとときも楽しめそうです。
日本の春の風景を、畳のある空間で味わえる贅沢な住まいです。
和モダンに合う畳
かつて畳といえば、縁のついた長方形のものが一般的でした。
しかし近年は、形や色、縁の有無など、さまざまなデザインの畳が登場しています。
正方形の畳やカラーバリエーションのある畳を選ぶことで、洋風の住まいにも自然になじむ空間をつくることができます。
こちらの住まいでは、趣のある和モダンの空間に、市松模様になるよう二色の正方形の畳を敷き詰めました。
現代の住まいに合う、新しい畳空間のかたちです。
癒し処へようこそ
小上がりの畳スペースは、約2畳分の広さ。
大人ひとりがゆったり横になれる、ちょうどよいサイズです。
壁面には照明も設けられているため、布団を敷けば簡易的な寝室としても使えます。
昼寝をしたり、読書をしたり。
畳の香りに包まれながら過ごせる、心地よい場所になりそうです。
こうした小さな空間が、家族にとってほっと一息つける居場所になるのかもしれません。
掘りごたつの畳リビング
こちらは掘りごたつを設けた畳リビング。
さらにその周囲をぐるりと囲むようにバルコニーが設けられています。
窓を大きく開ければ、バルコニーと室内がゆるやかにつながり、リビングが外へと広がったような開放感が生まれます。
段差をあえてとっぱらう
リビングの一角に設けられた畳スペース。
あえて段差を設けず、床とフラットにつなげることで、空間全体に広がりをもたせています。
独立したスペースをつくる場合、小上がりにして段差をつける方法が一般的ですが、この住まいでは畳スペース専用の天井を設けることで、段差をつくらずに空間を区切っています。
ゆるやかにゾーニングされた、心地よい居場所です。
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ライター/writer midori