入口であり出口であり。空間の境界線、建具。

お気に入りをクリップ

このエントリーをはてなブックマークに追加
化粧品の企画製造会社を営むS氏は、ある日、原材料の調査に出かけました。行き先はフランスです。
つつがなく調査を終えて、フラリと散歩に出かけるS氏。ポクポク歩みを進めると、石造りの家屋が建ち並ぶ、小さな田舎町にやってきました。各家屋の壁面には、経年変化が著しい、木製の扉が嵌まっています。鉄の取っ手や蝶番、飾鋲、鍵穴などの金物類も、雨風と陽光に晒されて、独特な風合いを纏っています。その夜、ホテルに戻ったS氏の脳裏を、小さな田舎町の風景が、たびたび掠めて行きました。
翌日、S氏はリュックを背負い、蚤の市に出かけます。買ったものを次々と、リュックに詰め込むS氏。
三時間後、その肩に激しく食い込むリュック。鉛のようにズッシリ重いリュックの中には、経年の変化を遂げた鉄製の金物類が、ギュウギュウに詰まっていたのでした。

アプローチに設えられた、オリジナルアイアンの門扉の家。

欧風のテイストがふんだんに盛り込まれた、
白亜の邸宅。
詳細を見ると、この門扉の他にも、美しい事例がたくさん載っています。
オリジナルデザインのアイアン手摺やシャンデリア、リビング、浴室、ビルトインガレージなど、その格調高い美の世界を、是非ごらんください。

南仏からやってきた、100年以上前のアンティーク扉。

悠久の時と国境を越えてやってきた、
アンティーク扉。
外側には、耐火対策のための、スチール扉。
扉の他、レンガ、ベンチ等、ひとつひとつのディテールが主張しすぎることなく、全体の調和を保っています。
その配色のバランスの良さにも注目。

風が抜ける玄関網戸。爽やかさと快適さが伝わります。

エアコンを使わない暮らしということで、風が抜ける玄関網戸が設えられたお宅。
玄関から抜ける風。その気持ち良さは格別です。
かつて、玄関ドアを軽く開けておいたら、近所の猫ちゃんがスイーッと入ってきたことがありました。
猫ちゃんは大歓迎なのですが、蚊は招かざる客。
網戸があったほうが、より快適に暮らせます。

かわいらしいアーチ型の玄関扉の家。

面積を大きくとった外壁に、ちょこなんと収まっているアーチ型の玄関扉が、なんともかわいい。
初めて訪れる客人も、アーチ型の玄関扉を目印に、「おっ、このおうちだ!着いた着いた!」とワクワクしそう。

昼と夜で表情が変わる門扉。夜の顔。

闇夜に浮かび上がる美しい門扉。
昼の顔と夜の顔が大きく変わるこの門扉、昼の顔を、下記写真でじっくりとご堪能ください。

昼と夜で表情が変わる門扉。昼の顔。

門扉を開くと、中庭が現れました。
新緑と、木製扉の茶色と、白いバラの配色が、とても爽やか。
さらに、門扉を縁取るバラの造形が、空間を美しく演出しています。

やさしい灯りで浮かび上がる、大きな障子。

ドドーンと障子。
行燈のようなやさしい灯りの家屋。
日本の夜景を障子越しの灯りで統一したら、宇宙から見る日本列島もまた、行燈のようにやさしく浮かび上がって見えることでしょう。
磯の生き物を観察するため、タモとバケツを手にとって、磯を岩から岩へと渡り歩くと、5m先の岩陰に、白っぽい板状の何かが見え隠れしていました。
近づいてよく見ると、板状の何かには、直径20cmくらいの、丸く切り抜かれた窓枠と、ドアノブがついています。
板状の何かは、岩と岩の間の海面をプカプカとたゆたう、一枚の扉でした。
かつて、軽やかに空間を仕切り、軽やかに人の出入りを預かったであろう、一枚の扉。
ひょっとしたら、役目を終えた、どこでもドアかもしれないぞと、タモで扉を引き寄せましたが、あちらこちらに走る亀裂が既に、どこでもないドアであることを示していました。
今はただ、海面をプカプカたゆたうだけの扉の向こうに、大海原が広がっています。

関連まめ知識

引戸のすゝめ 2014年02月14日投稿 住宅設計 引戸のすゝめ
格子戸 2014年09月05日投稿 住宅設計 格子戸
障子戸 2014年09月05日投稿 住宅設計 障子戸
簀戸 2014年09月05日投稿 住宅設計 簀戸

関連Q&A

2014年05月30日投稿 デザイン・設計手法 欄間について (回答数1)
2014年05月30日投稿 デザイン・設計手法 障子について (回答数1)
2014年05月31日投稿 住宅設備 玄関ドア (回答数1)
ライター/writer koagari