feve casa登録専門家による回答 No.002
はじめまして。東京都杉並区の設計事務所の遠藤です。ご質問の件について、今持ち合わせている知識の範囲内で、ご質問に回答させていただきます。
一般的に構造種別をコストで比較すると、安い順に木造、コンテナハウス、S造(鉄骨造)、RC造(鉄筋コンクリート造)になります。
コンテナハウスは、鉄骨造の一種です。建築物の構造として使用されている重量鉄骨に比べるとコストは安くなりますが、鉄骨造の一種ですので、木造よりは高くなります。
また、一方、当該敷地は防火地域ですので、3階建て以上、または延床面積が100平米を超える場合には耐火建築にする必要があります。そのため、一般的にはS造、またはRC造で作ることが多いですが、昨今では木造でも作ることができるようになっています。しかし、木造、S造、コンテナハウスの場合、耐火建築とするために、耐火被覆と呼ばれる工法を採用しなければならないため、コストがあがってきます。コンテナハウスの場合は、コンテナらしさが失われる場合もあります。(表面を防火材料で覆うため。)
また、コンテナハウスの壁は鉄板でできているので、断熱性能がありません。したがって、生活するためには、断熱材を内部に充填する必要があり、この場合も室内からコンテナハウスの表情が消えてしまう可能性があります。
4、5階建てにする場合、コンテナハウスでも技術的、構造的には可能ですが、重量鉄骨で補強するなどの必要性が生じる場合があります。また賃貸で貸し出す場合には、それなりの居住環境とする必要があるため、上記の断熱などをおこなう必要があります。
以上の点を勘案すると、①、②、③いずれの場合もコスト的には、コンテナハウスが有利とはならないと考えられます。具体的な金額等は、もう少し細かく検討する必要があるので、明言できませんが、木造が少し安いくらいで、鉄骨造とコンテナハウスが同程度、RC造がそれより少し高い、ということになるのではないかと考えられます。
③の場合、建築面積が増えてしまいますので、容積率、建蔽率の関係で不利になる場合もあるかも知れません。
4、5階建てで賃貸にする場合には、鉄骨造にするのがコスト的には最も割安なのではないかと考えられます。
鉄骨造を押しているわけではありませんが、ハーレーの店舗部分、鉄骨造でもコンテナハウス同様の雰囲気を作ることは可能です。
防音室については、60万/坪程度の家を室内にもう一つ建てるような感じで考えられると良いと思います。
敷地の条件等をもう少し詳しくご相談いただければ、もう少し具体的な数字を出せると思います。(無料で応じさせていただきます。)
是非、ご相談いただければと思います。
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ATELIER ENDO(アトリエエンドウ一級建築士事務所)
遠藤義則+昌子
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2019年05月10日時点の回答です