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階段は通常、目立たない位置に配置することが多いのですが、この住宅の場合は玄関土間から8メートルも先に在ることを生かして象徴的に見せるため意匠を凝らしたデザインとしました。まずシンプルに見せるため鉄骨造とし、軽快感を出すためにササラ桁をイナズマ型とし直接足裏に触れる踏板のみ床材と同じウォールナットの無垢材を使用しました。一番悩み倒したのが背面の壁面仕上げ。設計では一応、和紙を貼ることとしていましたが、メーカーと品番が決定したのは現場段階でした。澱粉糊で下から上に向かって貼り上げる柿渋和紙は、その存在感が凄まじく、施工中に現場にいた各職人さんが一目見ようと群がるほど素材のインパクトがありました。また貼り終えたクロス職人さんが、普段はビニールクロスばかりを扱っていてストレスが多いみたいで、「こんなのワシ貼りたかったんやぁ」と思わず呟かれたのが今でも記憶に鮮明に残っています。
この写真「スチール階段と自然素材」はfeve casa の参加建築家「北野彰作/北野彰作建築研究所」が設計した「高石の家」写真です。「階段 」カテゴリーに投稿されています。
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