木造建築で延床面積500㎡(150坪)は当時経験のない規模でした。延100坪の規模の住宅ならば数回経験がありましたが、その1.5倍となると面積配分やグレード感の創出において全く違う発想が必要でした。期せずしてお施主様から設計監理契約時に「ザ・リッツカールトン京都」を参考にしてほしいとのアドバイスがあり、それは大いに役立ちました。
天然石・セラミックタイル・ガラスモザイクタイル・和紙などの素材でエグゼクティヴ感を創造する手法は正に高級ホテルの手法にインスパイアされたものです。
禅宗建築に良くみられる『方丈』の空間構成を参考にしながら40畳のLDK前に屋根付きの20畳のタイルデッキテラスを設置、その先に在る、新たにデザインしたモダン庭園を眺めるという奥行き感のある重層的な空間構成としました。
現場所在地 | 摂津市 |
---|---|
構造 | 木造 |
階数 | 2階建て |
敷地面積 | 1000㎡ |
延床面積 | 500㎡ |
リビングの中に階段を設ける「リビング階段」は、単に空間をつなぐ手段ではなく、敷地を有効に活かす工夫のひとつです。 空間の中心に据えられるからこそ、その機能性はもちろん、デザイン性にもこだわりたいとこ...